ここでしか語れないある経営者の独り言
どうも池田哲平です。
今日は日曜日天気もよく、でかけるには最高の日ですね。
昨日は友人のミニライブに妻とでかけました。生の音楽を体で感じるのもよいものです。
さて表題にある経営者の独り言ですがどんなことだと想像されますか?
これは2年前にあるアメリカ人社長が食事が終わって時にもらした一言。
「所詮、私どもの社員はリーダーとかになれる資質はありませんから、そこまでやらなくて結構です。」
背景を話すと長くなるので簡単に説明します。
昨日のエントリーで人材開発は一連のプロセスが重要だというお話を書かせていただきました。
この会社ではしっかりその一連のプロセスを実行したのです。
その結果、管理職の人たちの職務要件を明確にし且つそれをサポートするための研修実施と個別のコーチングの実施が重要であるという結論に達しそれを実行するという筈でした。
ところがその企業診断の結果をみて、そのトップは全く違った解釈をしたのです。
「リーダーの問題ではなく営業力の問題だから、営業力強化のためのプログラムを実行して欲しい」となったのです。
検査結果で心臓病が判明したのに、心臓病ではなく体力の衰えだから運動だけすればよい
と言っているのと同じだと説明しましたが・・・
結局プロジェクトオーナーである私のパートナーのコンサルタントが顧客側の要望に100%答える形(つまり営業研修のみ実施)で収束しました。
そして1ヵ月後、会社にリーダーはいないと決め付けていた社長は退職したのです。
ここからは想像ですが、私達コンサルタントと話していたときには既に退職の算段をしており、退職金や退職時のオプションボーナスの計算を視野にいれて仕事をしてたのだと思います。
きっと、退職時に利益をどれだけ改善したかなどが業績評価につながる契約だったのでしょう。
数千万円の次世代リーダーへの投資を破棄し、その浮いた分を自分の懐にいれる。
まさにお見事としかいいようがありません。
こういう人が700人近くの社員のトップを張り彼らの生活を左右していたかと思うと残念です。
このトップ、実は某有名大学のMBAホルダー。
現在の景気危機をまねいた金融破たんのキッカケを作った金融機関のトップ達も多くの有名大学のMBAホルダーです。
こういった事は偶然かもしれませんが、MBAというのはもしかしたら「人を犠牲にしてでも自分の懐を増やすことだけ考えろ」と教えているのかもしれませんね。
自分の顧客の経営者にはこういったことは見習って欲しくないと心から願います。
【今日の秘伝】
MBAホルダーの経営者は自己保身のために社員を犠牲にすることもある
ではでは