研修を単独で導入することの落とし穴

どうも池田哲平です。

月に2回地域の小学校で英語を教えています。

土曜日にボランティアとして小学校2年生・3年生に教えています。

学年が変わる3月は一区切り。3月最後の授業は修了証書の授与です。

1年経つと子供達は見違えるほど成長します。

企業もこのように順調に育ってくれればと思うのは私だけではないはずです。

さて

「仕事の中で一番苦労もしくは大変なところはどこですか」

これは組織開発の仕事に興味をもっているある学生からの質問です。


あらためにて考えてみました。

研修の実施やコーチングの実施、コンサルティングそのもの自体に苦労はありません。


一番苦労するところは組織開発の一連のプロセスを理解してもらうところ。

単に研修をやっていても意味がないことを理解してもらうのが一番の苦労です。

部分最適をいくらやっても全体最適にならないことを理解してもらうのに時間がかかるのです。

仕事として研修やワークショップを実施する会社でもあります。


それを仕事として受けても余り役立たないので受けたくないと断る訳ですから依頼主も戸惑うのです。


ただ、上手くいかない治療をお金が儲かるからといってやらない医者と同様に上手くいかないものは上手くいかないと言いたいのです。

ある会社の一例を出した方が分り易いのでご説明します。


あるコラボレーション事業を行うために必要なスキルがあったとします。

ここでは仮に問題解決能力・コミニュケーション能力が必要だとします。

その会社の経営者はそれを生まれながらにもっていて苦もなくできたとしましょう。

一方で社内でしか仕事をしたことがなくそのコラボレーション業務が全く経験がない人が担当にアサインされました。

もしかしたらこの人にとって同様な業務を短時間で実行するのは難しかったりします。

経営者が数ヶ月でサクサクとこなしてくれるだろうと思う期待に社員は答えられなかったりします。

採用時に適性を見て仕事の役割分担をしているのにも関わらずそういう状態がおきるのです。

なぜなのでしょう。

それはスキルや能力の向上が千差万別だからなのです。

学び方やモチベーションも各人によって違います。

そこできっちりとした仕組みを作っていないと人が育たないといった結果になるのです。

会社の戦略をつくり、それをしっかり各部門に落とし込みことがまず大事です。

その後、各部門がバラバラにならず一方向に向かって仕事をするための調整や仕組みが必要です。

そこで大事なのは自分の基準や経験を元に学びの設計をしないこと。

自分と同じ学びをする人は自分と似たような考え方になってしまい多種多様な見方ができなくなります。


組織を構成する人間のモチベーションや学び方を考え全体のプロセスをつくるのです。


組織単体で単独での研修導入などは極力避けていって欲しいものです。




【今日の秘伝】単品のワークショップは部分最適で会社にとって利益を生み出さないことがあると心得よ。

ではでは