ASTD2009

どうも池田哲平です。

先日書いた通り5月31日から6月3日までアメリカの首都ワシントンDCにてASTD2009に参加しました。

ASTDとは読んで字のごとくAmerican Society Training&Developmentの頭文字をとったものです。

全世界から人材開発・組織開発・コーチなどLearning Professionalと言われる人たちが集まり

LearningのこれからのトレンドやBest Practicesについて究発表や基調講演などが行われる大会です。

Americaと付いてはいますが全世界からBest Practiceを求めかつ、自分の研究を発表する場でもあります。

なぜ日本から我々が参加するかというと3つほど理由があります。

まず第一に顧客の問題が複雑化してきているのでそのより良い解決策を探求しに来ているということ。

地域が違えども企業の直面している問題は共通項目が幾つかに集約されます。

・天然資源や原材料価格の高騰
・早い市場の変化
・新しい世代のワークフォースの確保

どの企業も共通に抱えている問題です。

こういった諸問題をLearningを通してどう解決していったかを検討できる場なのです。



また第二に自分たちの方法論にフィードバックやアドバイスをもらう場でもあるのです。

先日書いた様に世界からのフィードバックをもらえる場であるのです。


Global Leadershipを指導する私にとってこのフィードバックがとても大事です。

今回の参加だけでアメリカ・イギリスはもとより、

中国・韓国・ドイツ・ノルウェーデンマーク・トルコ・サウジアラビアクウェートフィンランドポーランド・ベルギー・ロシア・ベネゼエラ・ブラジル・ナイジェリア・南アフリカ
などの方たちからフィードバックを頂けたことはお金には換算できません。

1日平均4つの研究会に参加します。研究会も一方的な発表でなく発表を聞く側も理論をLearningできるようにデザインされているので、Discussionが続きます。

そして研究会が終了後は少人数で集まっての共通のDiscussion(勉強会)に参加します。


各研究会や勉強会には日本人参加者は少ないのでほとんど私1人なので情報を集まりますし各国からの集まったプロフェッショナルとの関係は非常に高いものになります。

お互いのリーダーシップ理論を適用してみてその効果はどうであったのかなどの情報がさらに役立つとなるとLearningによって企業を変化させていくことに貢献できます。


第三の理由。それはビジネス上の関係性強化を図るのです。世界からLearningProfessionalが集まっているので中には顧客側のCLOやHRDの責任者と話す機会をもてます。

今年はファイナンス関連のHRD担当者、医薬品関連のHRD担当者、Hospitality業界のGlobal HRD担当者、メディア関連のHRD担当者などとお話することができました。

日本での実施となると必ず声がかかるはずです。



では持ち帰ったものはどんなものがあるかはまたのお楽しみに!

パフォーマンスをあげるための仕組みとは

池田哲平です。

ワシントンDCに来ています。

20世紀初頭東京市長が贈った桜が春先のシンボルになっていると初めて知りました。

100年も前の行動が毎年花開くというのは素敵です。

なぜDCに来ているか。

世界最大のLearningProfessionalの学会ASTDに参加するためです。

今年は約8000人の専門家が集まりTraining、Coaching、Organizational Development

のBest Practiceを共有します。

企業側のLeadershipプログラムの紹介やトレーニングに関する新しい手法から独立したトレーナーが稼ぐまでのノウハウなど盛りだくさんのプログラムです。

世界中の英知が集まるこのイベントでの私の目的は2つ。


クライアントに役立つアプローチやTipsのBest Practiceの共有。

グローバルプロジェクトを行うための新しいネットワークの確立です。

2日目にして目的は達成。


Best Practiceというのは常にフィードバックを受けて磨かれることによってBestになります。

そのためには色々な企業や組織で手法が使われ、その効果のフィードバックを受けなければなりません。

当然、世界のビジネス言語である英語でです。

英語でFeedbackできることがBest Practiceを作るために欠かせないのです。

つまり、自分だけで考えていても見えない落とし穴があるかもしれないので必ず他人視点を入れてより良いPractice(実践方法)を作っていくのです。

パフォーマンスをあげるに実践とそれに対するフィードバックが欠かせないのです。

スポーツでも自由にPlayさせるだけでありません。

必ずコーチがついて大事なポイントを練習していきますよね。

ビジネスも同じです。


皆さんはどんなポイントを練習していますか。

【今日の秘伝】フィードバックをスキルアップための仕組みに入れること

理想の研修とはあくなきBest Practiceの追求とカスタマイズと心得よ

どうも池田哲平です。

2週間ざっくりあきました。

言い訳できませんが、書けませんでした。

ネタは沢山あるはずなのにどうも書き込みができませんでした。

皆さんは継続するためにどんな工夫をされていますか。

さて

「皆さんは研修のあるべき姿を考えたことがありますか?」

100%あると思います。

A社のB先生が最高!

とか

現場に役立つものがベスト

など色々でしょう。

たっだここで押さえておかなければいけない点が2つ。

それは

1.Best Practice
2.Customize

の2点です。

1のBest Practiceというのは一番ベストとされている方法です。

病気の治療でも昔の治療方法から医療機器や薬が改善され治療方法が変わってきています。

実は研修にもBest Practiceがあるのです。

ところが既にそのやり方だと限界があることや問題が指摘されているにも関わらず無理やり実施するケースをまだまだ見受けます。

なぜ、それがまかり通るかというと、研修を実施している顧客サイドもそのサービスを提供している側双方の情報の格差があげられます。


コンサルタントは理論がしっかりしていますが、実業の経験が少ないというケース。

実業の経験はあるが最先端の理論は共有できていないケースなどです。


研修やワークショップを提供している業者が自分たちのノウハウが陳腐化していますとは決して言いません。

ましてやその状況を知らずして発注してしまった会社の担当者も自分が知らなかったということを社内で報告しないのです。


結局、他にもより良い方法があるのに検討されないのです。

2のCustomizeは言い換えるとテイラーメイドです。

その会社にあった形でつくり変えるということ。

内容がその会社の文化に合わないもの。

必要でないものは削除する。

足りないところは加筆が必要なのです。

欧米で特に開発されたプログラムの中には日本の状況にあっていないものも沢山あるのです。

だから、日本でかつその業界にあった加工が必要になるのです。


ではでは

【今日の秘伝】ベストプラクティスのカスタマイズが理想図と心得よ

人材育成の成功事例 若手活用、女性活用、再雇用など

どうも池田哲平です。

夏のような暑さが続きました。

歩くとジワッと汗をかきます。

こんな時はアイスカチャンが欲しくなります。

(注アイスカチャンは台湾式カキ氷)

さて先日ある大企業の人事部長の方と会食する機会をいただきました。

そして久々、人材育成の理想に近い戦略を学ばせていただきました。

この企業の他と異なる点は

1.経営者を育成に関わらせている
2.若手のやる気を最大限活用している
3.育成と人事制度をリンクさせている
4.女性の活用が成功している

まさに理論と実態が伴った戦略。

それを率いている人材開発チームも女性部長を筆頭に女性で固められています。

「人事の仕事は管理ではありません。

社員の能力を最大限活用できる場を提供するのが仕事。」

とのモットーも私の心に響きます。

また最先端の人材育成理論を体現されているのですが、理論をカスケードダウンするのでなく現場から吸い上げたことを実践させていらっしゃるようです。

やはり、人材育成戦略の成功要因は3つのポイントに集約されると改めて実感。

1.人材育成が戦略とリンクしている
2.1の実行にあたり経営者を関わらせている
3.トップダウンでなく部長が上司・部下を両方を動かしている。

こういった企業の話を聞くと可能性を大いに感じます。

皆さんならどこから手をつけていきますか。


具体的な話は7月のワークショップでお話いただける予定です。


ご興味のある方は7月8日のヒューマンキャピタルでお会いしましょう。

http://expo.nikkeibp.co.jp/hc/2009/

こうご期待!


【今日の秘伝】人材育成は環境を提供することで実現できる

今までのやり方をいったん捨てる

どうも池田哲平です。

10日のエントリーです。

ゴールデンウィークはいかがでしたか。


私はゴールデンウィーク中にブレークスルーがありました。


ダニエル・ピンク A whole new mind に 書かれていた右脳を活性するワークショップに参加しました。

絵を描くワークショップです。


5日間の結果はこのとおり


研修参加前の自画像


研修参加後(スキルや視点の持ち方を学んだ後)の自画像


学ぶことでこれだけの変化があることを体感できました。

組織に変革を作るときにもこれ位のインパクトを起こしたいものです。

しかし、単純なアプローチではままならないと思います。

そういう時には今回参加したワークショップの様に違った視点を持つ訓練をするのもよいかもしれません。

例えば組織作りもまったく変わった視点で考えてみるのです。


人材育成を人事部門で責任をもつことをやめてみる。


人材を50%部門異動を行う。


経営者を関わらせる。


顧客に関わらせる。


新人に関わらせる。


退職したひとに任せる。


可能性を否定せず、色々な試みをしてみると面白いかもしれません。

既存のシステムや概念を一回、横においてみると解決策がでてくるかもしれませんね。


【今日の秘伝】今までのやり方を捨てる

ではでは

正しい解決方法を見つける道のり

どうも池田哲平です。

ゴールデンウィークです。

世の中は休みです。

ところが私は逆に休みなし。

全てワークショップです。

インプットの時間なのです。

しかも全てインプット後すぐにアウトプットする形式。

29日はメディア人としてのワークショップ。

2日から5日まではダニエルピンクのA Whole New Mindでも紹介された右脳活性化プログラムに参加します。



さて

「果たして今の解決方法で正しいのだろうか」

仕事上でよく私たちが直面する状況です。

どんな選択肢、解決方法がベストなのか常に考えます。

ある企業Aでプラスに働く手法が他の企業Bでマイナスな場合もあります。


では、適切な解決方法を導き出すにはどうしたら良いのでしょう。


それは解決方法のそれぞれの手法のメリット・デメリットを熟考することです。


例えば新しいスキルを学ばせるために集合研修を実施するとします。

この場合も実施前にこの手法(集合研修)のメリット・デメリットを調べるのです。

メリットは参加者が同時に学べます。

デメリットは参加者各自の学習ニーズに合致していないことです。



具体的に見ていきます。


1.売上が下がった。

2.これは営業のスキルが低下しているに違いない。

3.営業スキル研修をやろう。


こんな解決方法は根本の解決になりません。


いきなり因果関係も調べずに研修を実行してはいけないのです。


まずは深堀。


この場合は

まずはなぜ売上が下がったのか?

考えられる可能性を沢山あげよ。

とか

もし、人に起因しないところで売上低下の理由が考えられるとしたら、どんなことがあるのか?

営業スキルが低下しているというのは誰の基準なのか?


などと

考えていくのです。

そしてその原因を探れたらそれを解決するための手法を提供するのです。

その原因を探るためには5Whyやファンクショナルアプローチを使います。

それによってもたらされた根本原因に適切な手法をあてていけばよいのです。


部下の指導力アップ ⇔ コーチングワークショップ

部門長への昇進   ⇔ リーダシッププログラム

予算管理      ⇔ 分析・比較ロジックのプレゼンテーションプログラム

などと当てはめていけばよいのです。


原状はもっと複雑ですか。


【今日の秘伝】開発が必要なスキルアップのための現状認識を行う。


ではでは

新任 人材育成担当者のすべきこと

どうも池田哲平です。

昨日は日曜日。

日曜日と言えばブランチ。

ゆっくり起きて美味しいもの。

今日はガレット。

フランス人のシェフ。

そこでしか味わえないシードル。

堪能させていただきました。

外資系金融機関に勤務時代のこと。

このブランチが大いに役立ちました。

ブランチで情報交換。

シンガポール駐在時代も大活用。

ただ今違うのは仕事でなくプライベート。

時間の過ごし方の変化に気づきました。


さて

「何から勉強したら良いだろう」

これは初めて人材開発関連の仕事についた人が考えることだと思います。

ファーストステップ何から始めたらよいのでしょう。

それは

経営陣と話すこと。

経営者がこれからの5年でどんな事業戦略を考えているのか見極めることなのです。

どんな人材が必要になるか先読みするのです。

しかし経営者から人材育成の明確な方向性を期待することはなかなか難しいのです。

なぜなら経営者自体も人材育成のプロではないからなのです。

プロにならなければならないのは人材開発を仕事としてアサインされた皆さんなのです。

つまりまずしなければいけないのは事業の方向性を読み取って必要なスキルをもった人間を育成することを実行するのです。

数年後から海外に進出するようであればその準備をするのです。

もしくは大きくビジネスモデルを変化させるかもしれないのであれば創造性やビジネスモデルをつくれるような人材を育成するのです。

ここでもし経営者が明確なビジョンがだせなかったらどうしたら良いのでしょう。

そういうときには基本的なスキルを身につけさせるのです。

会社での仕事がなくなっても他の会社でも役立つ基本ビジネススキルを身につけさせるのです。

それは大きくわけると3つです。

ロジカルシンキング

コミュニケーション

プレゼンテーション

もし早い成長を望むのであれば部下たちに事業を任せるのですから

そういった状況の場合に育成すべき分野も3つ。

会計

リーダーシップ

モチベーション

です。


もしここにあげたスキルを学ぶ環境が整理されていなかったらまずそれに着手するだけでも大きく生産性や業績があがることは間違いありません。

是非とも経営者と話してみてください。

【今日の秘伝】人材育成部門新任者はまず経営者と話すこと